秋も終盤。土用期間の11月1日。西荻窪にあるワノサトウェルネス治療院さんにて、お手当講座が開催されました。講師はワノサト（オオシマオーシャンソルト）の阪本さんファミリー。
50年に渡り塩づくりをされている鍼灸師の章裕さん、食養で５人のお子さんを自宅出産＆自然のお手当で育てられた鏡子さん。そしてお二人の三女で現在塩づくりを継いでいらっしゃる洋未さん。さらに、今回はお灸や女性のケアをされている次女のひふみさんも、サポートに駆けつけてくださいました。
親子二代に渡るお手当ての実践。その経験から伝えてくださる内容は、お手当の方法にとどまらず、お手当をする上での大切なあり方を伝えてくださるものでした。そして、分かち合ってくださったお手当のどれもが、とても身体に染みるようで、とても心地よく美味しく感激の連続でした。
これまでも、キッチンは薬箱シリーズのお手当講座、オンライン養生サロン等で動画やメッセンジャーのやり取りを通じて丁寧に、惜しみなく共有してくださっていた様々な阪本家のお知恵。やはりリアルな場で、加減や味わい、体感をするのは一層深く学べる貴重な機会でした。
今回は、阪本家の皆さんが本土に出ていらっしゃるタイミングに合わせての開催。急遽決まり直前でのご案内になりましたが、4名の方にご参加いただきました。
今回の講座では、塩番茶、生姜湿布、お灸、蓮根湯、蓮根葛湯、梅生姜番茶、椎茸スープ、りんご（すりりんご、りんごの搾り汁、りんごの葛煮）、黒焼きを使った日々のお手当てについて教えていただきました。
塩番茶（うがい/目洗い）
生姜湿布（寝違え・こり・痛みや違和感・冷えなどに）
すりおろした生姜を、サラシや手拭いなどでつくった袋に入れるか包んで、口を凧糸などでしばったら、お鍋に沸騰したお湯の火を一旦止めて投入。搾り汁のエキスが出てきたら、スポーツタイプの横長タオルなどを十分浸してから絞る。この時タオルの両端をしっかり持ったまま両側を巻きながら絞ります。痛みのある箇所に乾いたタオルを一枚当てて、その上に熱く搾ったタオルを２枚載せて、さらにその上をバスタオルなど濡れてもいいもので覆って保温します。冷めてきたら２枚当てている熱いタオルのうち、先に冷える肌側の方を外して、先ほどの生姜抽出湯につけて絞り再び当て、気持ちが良いくらい（20分ほど）繰り返します。
生姜抽出湯の温度が下がったら、沸騰させないように気をつけながら熱し直す。
皆さん「気持ちいい〜。身体がポカポカする」とおっしゃっていました。サラシか手拭いで袋を作っておくと、柚子湯の時など色々使いやすいと鏡子さん。
生姜湿布をしつつお灸講座。参加者それぞれの方の体調に合わせて章裕さんが指導してくださいました。
蓮根湯（喉のイガイガや痛み）
洗って擦った蓮根をぎゅっと搾った汁にお湯を加えていただきます。そのままで甘くて美味しいですが、少し生姜汁を入れても美味しいです。喉により浸透しやすいようにクズでとろみをつけるのもおすすめだそうです。
椎茸スープ（頭痛）
干し椎茸をよく煮出したものをカップによそり生姜やお醤油を美味しいと感じるくらい足して。
梅醤番茶（冷えの改善や疲労回復、日常生活における体の不調の改善に効果的）
りんご（お腹を整える）
擦ったもの、すりおろして搾ったもの（搾りかすはお料理に活用）。
最後にいただいたりんご葛はデザートとしてもとても美味しいです。葛を使っているぶん身体も冷えすぎず、優しい甘みがほっとします。
りんごの黒焼き（腎臓/心臓）
梅肉エキス（腸を整える）
初夏に青梅からつくる梅肉エキスは、お腹の調子を整えてくれます。市販のものもありますが、やはり手づくりがとてもよく効くきがすると阪本家の皆さん。カムワッカメンバーを含め、オンライン養生サロンで手づくりされた皆さんも口を揃えておっしゃいます。食あたり的な感じも含めて、なんかちょっと気になる・・という時にも大活躍してくれる梅肉エキスはキッチンに常備したいお手当のもの。
お手当をしてくださる章裕さん、鏡子さん、洋未さん、ひふみさん。なんとも言えず温かい表情でお手当をしてくださいました。講座が終わる頃には皆さん来場された時以上に、リラックスしたお顔になっていらした気がします。
実際にお手当に触れて、お手当は愛であり知恵だなあと。２時間とは思えないほど、豊かに満ちた学び時空でした。お知恵を共有してくださった、章裕さん鏡子さん、ひふみさん洋未さん、そしてご参加の皆様、本当にありがとうございました。
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ワノサト（オオシマオーシャンソルト）さんとの共同企画
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