
処暑(しょしょ):二十四節気14番・太陽黄経150°
8月23日頃から、二十四節気は「処暑(しょしょ)」を迎えます。「処」には、おさまるという意味があり、処暑は「暑さがおさまっていく頃」とされています。まだまだ暑い日は続きますが、夏の勢いが少しずつ静まり、朝夕の風や虫の声に秋を感じ始める頃です。
季節が動くと、身体も動き始める
夏のあいだ、エアコンの効いた部屋で過ごしたり、冷たい飲みものや食べものを楽しんだり……。暑い季節を心地よく過ごすためにしてきたことも、季節が変われば、身体にとっての心地よさも少しずつ変わってきます。
最近の身体はどうでしょう。まだ冷たいものを欲しがっていますか?それとも、温かいお茶や汁ものを口にしたとき、「ああ、おいしい」と感じるようになってきたでしょうか。
我が家では、この1週間、麦茶の代わりに三年番茶をポットに入れて、常温でテーブルに出しておくようになりました。家族みんなが「おいしい、おいしい」と飲んでいるのを見ていると、「おいしい」という感覚も、今の身体が欲しているものを教えてくれるひとつのサインなのだと、改めて感じています。
暦に合わせて無理に何かを変えるのではなく、自然の変化を感じながら、自分の身体にも尋ねてみる。そんなふうに季節を迎えるのも、養生のひとつだと思っています。
処暑の小さなセルフケア
この頃になると、火を通した温かいものを少しずつ増やしたり、夜に足湯をしたり、身体の状態に合わせてお灸をしたり。
葛のとろみや葛湯、葛ゼリーなども、夏から秋へ移る頃に恋しくなるもののひとつです。全部する必要はありません。今日の身体が「気持ちいい」と感じるものひとつから、秋の準備を始めてみるのもいいと思います。
処暑の旬
みょうが、ツルムラサキ、青唐辛子、ぶどう、いちじく、いわしなど。
夏の名残を感じるものと、秋の訪れを知らせるものが、食卓の上でも少しずつ入れ替わっていきます。旬のものを見かけたら、「身体は今、これを食べたいかな?」とちょっと感じてみるのも楽しいものです。
夏野菜は少しずつ食べ納めの季節へ。ナスやトマトなどは、食養生では身体を冷やす性質があると考えられています。まだ夏野菜をおいしく感じるのか、それとも温かいものに心が動くようになってきたのか。
こでも、身体の感覚を目安にしてみてくださいね。
七十二候に見つける、小さな秋
処暑の頃の七十二候は、
○綿柎開(わたのはなしべひらく) 綿を包んでいる萼が開く頃
○天地始粛(てんちはじめてさむし) 暑さがようやく収まり始める頃
○禾乃登(こくものすなわちみのる) 稲が実り、穂先が重く垂れ始める頃
綿花が開き、稲穂が実り、秋の七草が姿を見せ、夕方には虫の声が聞こえる。夏の真ん中にいるように感じていても、自然の中にはもう、たくさんの秋が始まっています。
今日、外に出たとき、どんな季節の変化を感じるでしょう?風の温度。空の高さ。虫の声。草木の匂い。そのとき、自分の身体はどんな感じがしますか?
五感を少しだけ澄ませてみると、一日の中に夏と秋の両方があることに気づくかもしれません。季節を感じることは、自分の身体を感じること。急いで次の季節へ進まなくても、夏の名残を楽しみながら、身体と一緒に少しずつ秋へ。そんな処暑を過ごせたらいいですね。
二十四節気とは
中国より伝来した暦の一つで、1年365日、太陽の周りをぐるりと一周360度。
それを15度ずつに分け、 二十四節気24の節目で季節を感じる暮らしの暦。立春から始まり、大寒で一巡りになります。
この記事は、私たちの体内や感覚を、自然本来のリズムへと整え直し、心地よく生きるための暦、「地球暦」を元にしています。太陽系惑星ともに巡り回る地球の、今ここを、地図のように捉えられる、ポスター形状の一年の暦です。

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