HOME > 大滝正明連載コラム「Art and Design のある暮らし」 > 第8回 「若き人とコラボしたい」 |
「若き人 老ひ人ともに コラボあり 新しきこと 拓きゆくらむ」 同時代性、という言葉も好きです(笑)。スマホで検索すると、「同時代に存在する人々が、文化や思想、芸術などの時代的経験を共有し、それらを認識していること」とあります。 例にもれず、七十になる私と親子ほどの違いの若き人たちとの様々なコラボレーションを楽しんでいます。私はアーティストまたはデザイナーとしてのポジションです。周りに若きディレクターやプロデューサーがいます。勿論、逆の立場の場合もあります。高齢の経験豊かさを活かして、若き人をディレクション、プロデュースされる方も多くいます。どちらの場合でも、良い結果を出している例が多いですね。 大滝正明記 |
【カムワッカ より】 ある朝目覚めると、テーブルの上にはなんとも素敵なポストカード。 ん?と近づいてみると、それは打ち合わせにいらしていた大滝さんが、前の晩に娘(当時1歳)が描いた線画をポストカードサイズに切り取り、着色したものだった。 子どもが自由にのびのび描いた線 × 大滝さんのフレーミングと色づけ。 意識して生み出そうとしても、決して生まれ得ないような何か。この朝に受けた衝撃と感動を今でも昨日のことのように覚えている。 それ以来、娘は幾度となく遊びながら、そしてお手紙や絵を通じて大滝さんと「コラボ」をさせていただく機会があるけれど、それぞれの感性と・その瞬間が絶妙にかけ算されている様に観じる。 子どもに限らず、自然、若き人、古からの知恵や感性・・・ 若き人に限らず、流木作品から花器、茶器、絵本、絵に至るまで、大滝さんこそコラボの名人だなあと思う。長年培われてきた経験と感性に導かれながら、広く人・モノ・コトの中にある輝く何かを見い出し、自由に掛け合わせるなかで、それそれの要素が共鳴し響き合い、そこにしかない生み出されている気がする。 今月のコラムを読みながら、コラボの名人・大滝さんとの共同創造をこれからも楽しませていただきたいと思った。 カムワッカ 宇井 のどか |