
「健康になりたい」。そう願って訪ねてくる人たちに、大橋さんはいつも“ある問い”を投げかける。
「何を“足す”かの前に、まず“何を手放すか”を考えませんか?」
サプリを買いに来た人にも、エリクサーに興味を持った人にも、大橋さんはそのまま製品をすすめることはしない。
サプリから始める“健康”の落とし穴
まほろばでは、オリジナルのサプリメントも販売しているが、大橋さんは“営業”をしない。
「最初にサプリを求めてくる人は、だいたい“サプリだけ”を手に入れている。それで、家に帰るとサプリだらけだったりするわけです。食べ物には手をつけない。でも、それでは意味がないんです」
その背景には、「依存をやめる」という強い意図がある。健康になるためにはサプリ以前に、土台(水と食生活と意識)を整える必要がある。どれだけいいサプリがあっても、ボロボロの基礎では意味がない。
“感じる力”を取り戻す
「みんな“情報”で食べている。自分で“感じて”食べる力を、失ってしまっているのではないでしょうか」
1年中ダウンジャケットを着ている人はいないのに、身体に良いと思って、同じ食材を1年中食べ続けることには疑問を持たない。季節、体調、住む場所..... あらゆる変化に応じて食を選ぶべきだと、大橋さんは説く。
「健康本は、あくまで“その人”のやり方。万人に合う方法なんてないんです。住んでいる地域、季節、自分の身体の状況や歴史、遺伝情報など、一人ひとり異なっていますよね。だから必要なのは、自分自身を知ること」

“中庸”の哲学 ─ 偏らない、依存しない
「陰と陽」「冷と熱」「摂取と排出」。どんなに良いものも、偏れば毒になる。
「ある期間、合っていたサプリも、ずっと続ければバランスが崩れる。だから身体の声をきく力が必要なんです」
サプリは「摂り続けること」が目的ではない。むしろ「卒業できる」ものこそが、本当の意味で人を支えるサプリだ。
“食”と“意識”そして“日常”の変化が、日本の未来を繋ぐ
現在、日本では想定以上に子どもの出産数が減っている。社会的要因も大きいが、食品添加物やホルモン剤、遺伝子組み換え食品等、物質的な問題も大きいと感じる。急速に無痛分娩も増加している。「健康に産む体力」そして「母の力」すら弱っているのではないだろうか。
「このままでは、日本は消えてしまう」
極端な話ではなく、統計が物語っている現実だ。21世紀を終える頃には日本の人口は半分にまで減っているという予測もある。
糖質の過剰摂取、酸化した油、カロリー過多..... 現代人は「脳」で食事をして、「身体」で感じながら食べる力を失っている。
「昔、日本はお米を中心に、炭水化物(糖質)をたくさん摂取する食事でよかった。それは、何をするにも身体をよく使っていたからです」
“自然食品”は不自然
「自然食品業界が“ある”こと自体が不自然だと思うんです」
大橋さんはこうおっしゃる。誰もが当たり前に、安全で、身体にやさしい食事を摂れる社会であれば、「自然食品業界」など必要ない。
しかし今の社会は、健康やオーガニックすら「商売」になって、経済を回している。
「本当に健康になったら、サプリはもういらないはずでしょう?」

健康とは“自分を知ること”
「何を食べるべきか」を誰かに聞くのではなく、「今の自分に何が必要か」を感じ取れるようになること。それが、自立の第一歩。
「自分で選べるようになることが、健康の本質なんです」
大橋さんの言葉は、誰かに頼るのではなく、自らの感性に“目覚める”ための道標だ。
次回は、自立する感性で「0-1テスト」がどう用いられ、“まほろば”がどのように意思決定を行っているのか、まほろば哲学の中核に迫っていきます。

















