2月の大島のオオシマオーシャンソルトさん訪問記の第3回目は黒焼き編です。実は、今回の訪問に合わせ「是非体験してみたい!」とOOSさんにお願いしたのが『黒焼き』でした

黒焼きって何?

『黒焼き』とは昔から日本に伝わる民間療法のひとつ。
有名なものでは梅干しやナス、昆布などがありますが、梅干しは下痢止め、なすのヘタは口内環境の健康、なすは利尿に、昆布は気管支に効くと言われています。他に鰻は肺、ノビルは扁桃腺の炎症など、色々な素材を黒焼きすることで対応する症状に効くと考えられ活用されてきた暮らしの知恵です。

黒焼きの本と手作りの資料

阪本さんにご紹介いただいた書籍や資料によると、他にもたくさんあるそうなのですが、私たちが実際に使ってみた、どじょうの黒焼きは怪我に抜群に効きますし、モグラの黒焼きはひどい咳もびっくりするほど改善しました。

あくまでも、からだの声をききつつ自己責任での活用ですが、実際に望む結果を得ることができたため、自然の恵みを生かす知恵として自分たちでもできるようになりたいと、今回、阪本さんのところで一緒に作りながら教えていただけるようお願いしたものです。

↑阪本さんからご紹介いただいた本と、手書きの資料。
びっくりするほど様々な種類の黒焼きがあります。え?黒焼きとはいえ、これ本当に試したの?と思うような原材料も。

黒焼き

(火おこし)
まずは火を起こして熾火をつくります。
今回は上手くつかなかったのですが、自然のものでの着火を試みました。


(壺入れ)

黒焼きするものを素焼きのポットに詰めます。今回はふたつきの素焼きのツボと、素焼きのポット+合うサイズのお皿をふたとして使用。

(壺の密封)

空気が入らないように封をします。陶芸用の粘土を練ってピッタリとくっつけて行きます。蓋がきっちり密封されておらず空気が入ると灰になってしまうので、ピッタリと密封します。そして、かな紐で持ち手をつくりながら縛ります。

(焼き)

熾火になったら丁寧にくべて一晩起きます。生焼けだととっても生臭くなってしまうので、しっかりと焼いていきます。

(開封+すり鉢でする)

一晩経った黒焼きのツボ。
いよいよ蓋を開けていきます。
それぞれの原型を残したまま綺麗に黒焼きができました。

それをすり鉢に入れ、すりこぎで丁寧に砕き、粉末状になるまですっていきます。炭化していても細かい粉末になるまでするのは意外と時間がかかります。

3種類の黒焼きの紹介 

今回つくったのは、どじょう、梅干し、りんごの3種類。

どじょうは先にも紹介しましたが、切り傷擦り傷など皮膚に損傷のある怪我で、皮膚の再生に抜群に効くそうです。実は帰ってきてまもなく、転んで膝を深く擦りむいてしまったのですが、消毒をしてどじょうの黒焼きをつけ、ガーゼ絆創膏で覆っていたところ、膿むことも無く綺麗に治ってきました。

梅干しの黒焼きは整腸作用、下痢止めに。

ワノサトさんでつくられた梅干しの5年漬けの貴重の梅干しの黒焼き。そのままでも美味しくお腹が整いますが、黒焼きにするとさらに効果が高まるようです。舐めてみるとほんのり塩味があります。

りんごは利尿効果、腎臓炎や抜け毛に。りんごは減農薬のものを使い、皮付きのまま4等分に切って素焼きの壺の中へ。炭化していても不思議とフルーティーでうっすら甘みのようなものを感じます。

実際に分けていただき活用したり、つくりかたを写真等で見せていただいていたりしたものの、やはり実際に一緒につくらせていただくと分かることがたくさん。と同時に、火おこしから焼きまで、手間もかかるし場所も必要なので、キャンプ場などで宿泊しつつ、仲間と一緒に火を囲みつつワイワイつくるのがおすすめ。

ワノサトさん(オオシマオーシャンソルトグループ)とともに開催させていただいているオンライン「養生サロン」でも、決して西洋医学を否定するものではなく、とっさの時などに、身近にあるものを活用して心身を整えるための暮らしの知恵。

これだけを良し、代替療法だけを取り入れるのではなく、身体の声をききながら昔ながらの暮らしの知恵も、現代の医学や医療機関も、それぞれを上手に取り入れ活用して行きたいと思います。

おやつの天使 

番外編ですが、黒焼きは火おこし、焚き火から始まり、熾火で半日くらいかかる長丁場のこと。
ちょうど素焼きの壺を火に焚べておしゃべりをしている時、鏡子さんがおやつにお汁粉を出してくださいました。そのお汁粉のおいしかったこと。。

間合いや味の加減など、全てが絶妙なんです。「鏡子さんはおやつの天使って呼ばれているんです」と洋未さん。まさにその呼び名がぴったり。

私も、そんなふうにおやつやお茶をお出しできるような人になりたいと、書き留めさせていただきました。

<strong>塩づくり」と「暮らし」のお話し会(無料動画)のご案内</strong>

「塩づくり」と「暮らし」のお話し会(無料動画)のご案内

<いのちの働きを整える本来の「塩」>
オオシマオーシャンソルトさんを招いて開催しました、いのちを育む「塩づくり」と「暮らし」のお話し会(2020年10月22日開催)の録画を無料動画にてお届けしています。ぜひ御覧ください。

「からだの声をきく」オンライン養生サロン

食養、山菜取り、味噌・醤油作り、花粉症、梅仕事、夏のお肌、ケガのお手当、お塩・ミネラル、体を温める、お灸、風邪対策・・・ 四季折々、日々の暮らしがもたらすウェルネス。

オーシマオーシャンソルト(ワノサト)さんと共同開催するオンライン養生サロン。
日々の養生や自然のお手当、いのちに根差した暮らしを大切にする仲間が、オンラインで繋がり、四季折々の自然の変化を楽しみながら、互いに日々の歓びや経験をシェアしつつ、仲間と共に過ごしていくプログラムです。


カムワッカメンバーが、オオシマオーシャンソルトさんのシホ(塩)工場にお邪魔させていただいた記念に、オンライントークライブ中継を行いました。その時のダイジェスト動画。
4月からはじまるオンラインプログラム”「からだの声をきく」オンライン養生サロン”の紹介などをしています。
●ライブ日時:2024年2月17日(土)15:30〜
●場所:オオシマオーシャンソルト(伊豆大島)
※塩作りの話など、ライブ中継をほぼ全部アーカイブしたロングバージョンはこちらからご覧下さい。

大島生まれのいのちがよみがえる塩

OHSHIMA OCEAN SALT

オオシマ オーシャン ソルトは深層海水をくみ上げ、風や太陽などの自然の力を生かし、丁寧に手作りされているおシホ(お塩)。
ミネラルが豊富で、シンプルな調理でも素材の美味しさといのちの力を最大限に引き出してくれる美味しいお塩です。

オオシマオーシャンソルトさんを訪ねて伊豆大島

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